破れる緊張

GM [2014/01/05 02:58]
 
マークは穴について観察し、考察する。
穴の壁は雪で、取り立てて強度を増したりされたものではない。
人工的に掘られたというよりも作りは悪く、自然に開いたか、無理矢理ではなく開くような何かがあったといった様子だ。
穴の奥が暗くないというのは、雪が土よりも光を乱反射させているためで、これもまた不自然な光源の存在について考えられない。


音は・・・聞こえてこなかった。
だがこの穴は浅くないということがわかるだろう。
深さは測れないが、決して浅いものではない。


穴の周辺は滑り降りるような痕が見て取れる。滑り台のようにして入っていくのだろう。
足跡は、穴に入っていくもののほうが出てくるものよりも数が多い。
ガラフもマークも、詳細な数については調べきれなかった。


ヴェンは自身のハルバードをトーコに突きつける。
冒険者たちと女性の間に張っていたような薄い玻璃の緊張感を叩き割るように。


>「おめぇーはなんだ?
> 返答次第じゃ殺すぜ」


「はん! 血の気が多いのはあんた、早死したいんだねえ!」


トーコはくるりとヴェンの方に向き合い、残念そうに口を歪ませる。


>「トーコ嬢よ。
> この穴に入る事、我々としてはやぶさかでは無いが、
> その前に、幾つか此方の質問に、誠意を持って答えては頂けますまいか」


割って入ったガラフの言葉を女性は聴いている。
だが、頷きも相槌もそこにはなかった。


「あたいの指輪がなくて、ここには足跡がある。
 それって誰かが持ってここに入ったってことじゃあ、ないんかねえ!
 
 でも・・・そんな茶番もおしまいさあ。
 あたいは残念だよッ!」


トーコは右手を振り上げ、自分の外套を頭から鷲掴みにしてフードを剥いだ。


「ねえガラフ? 石になっちゃう前に聞かせておくよお。
 あたい、最初っからあんたらのこと――――
 新しくて楽しいコレクションだとしか思ってないよおッ!
 あんたらを壊すことなく持って帰れたらあたい、毎日磨いて眺めてあげるッ!!」


フードから初めて覗かせたその眼は、劣化したパールのようにぬるりと淀み、瞳に当たる部分は茶色い渦巻き模様であった。


 
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GMより:


色々と曲折していただきましたが・・・!戦闘です。
なにが起こるかわからない、セッションていいものですね(わくわく


武器を向けて殺すぞと言われた時点で戦闘は決まりです!
なにせそもそもは「反応=敵対的」な魔物ですからね。
ガラフやさしいよガラフ。すまぬ・・・。


皆さんは、何をするにも最初に目標値10の精神抵抗をしてください。
抵抗に失敗すると・・・石になります


メデューサに出会ったことあるかたもいるので、魔物見識はしなくても看破できます。ここらへんはお好みでどぞ!


<1R>
トーコ宣言:三人に攻撃(蛇&毒)

・蛇の攻撃は10、レートは7です。ダメージを受けた場合は毒の生命抵抗(目標値10)をしてください。
・毒の生命抵抗に失敗したらレート10のダメージに、追加ダメージ3を受けてください。冒険者レベルで減点できます。


質問があればどぞ!