準備
GM
[2012/07/05 00:28]
―――1時間。
わかるかい?
1分が60回訪れるんだ。
10秒が、えーと。
(ええっと・・・10秒が6回で1分だから、えーと、なんだっけ?コーヒーが飲みたいね)
♪=60で5分ある音楽が12曲流れる時間だ。
まあ、30分が2周するってことか。
30分・・・!
1分が30回おt(略
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ジャン・マルクル・ゴダール。
飛び抜きん出た領域に座する音楽家。
音楽家、という言い方は正しくないかもしれない。
しかし僕は、彼の冒険者としての姿を殆ど知らず、音楽活動をしている彼にしか出会ったことがない。
彼の出す声は深く高く、彼自身の個人的な感情が含まったようでいて普遍、
・・・僕も何を言っているかわからない。
とにかくカリスマをもっていることは疑いようがない。
そんな彼に、手紙を出した。
僕は錯乱していたのかもしれない。
どうしてあんなことを書こうと思い、書き、出したのだろう。
「ぁぁぁぁぁぁ・・・」
・・・。
・・・・・・・・・。
反省はここまでにしよう。
♪=60の曲でいえば、僕が後悔している間っていうのは休み拍子が4節続いた。
もういいだろう。
「んっ」
軽やかに前を向く。
余談:昔同居していた妹に、僕のこの挙動が不快だからやめて欲しいと申し伝えられたことがあるけれども、なぜかやめられない。
音楽。
それは魔法だ。
人の感情や体の調子をも自在にする。
だから僕は興味が惹かれてやまない。
魔法とは物理ではないエネルギーではないのか。
それとも、絞れば限界のあるオレンジのように、結局は何も不思議ではない、目に見える限界を設定されたエネルギーなのか。
音楽とは。
音は目に見えない。
だが確かに体に感じる。
そんなもの、この世にあっていいのかい?
僕は不思議で、不思議で、不思議に思うんだ。
魔法を信じない人がこの世の中には、いる。
けれども。同じ目に見えない"音楽"というものをすんなり認める人がいる。
どうしてだろう。
ジャン・マルクル。
どうしてだと思う?
目に見えないという点では同じなのに、音楽と魔法はどう違う?
そして、どう同じだと君は思うか。
極めればその答えがわかるかもしれないと考えたんだ、僕は。
極めようぜ。
僕は家の中に、鍋やたらいやコップを探し、並べた。
棒を・・・これが丁度いいな、"へら"。玉子焼きとかをひっくり返すやつだよ。
コン
コンコンコン
僕にも魔法が使えるのだろうか。
音は人を動かす。
それは生かすに同義だと僕は思う。
音楽は、人を突き生かすんじゃないだろうか。
いわばエネルギーの交換、魔法なんじゃないだろうか。
1時間後、ジャン・マルクルがここを訪れてくれたならば僕は言おう。
「ようこそ、検討の間へ」
と。
ダサい?
知ったこっちゃないね。
僕はそれどころじゃない。