ぶきっちょなのか

JG [2012/06/30 04:50]

 今日は変装をする。

僕だから、あんやろうは出てこねえんだ。

ちんたまのちっせえやろうだぜ。

 

 なるほど、ついてないのかもしれん。

 

もとい。

 

今日もやってきた。

 

「 あ 」

 

・・・あの女・・・ッ!

 

物陰から様子を伺っていると、

なんてことだ!

窓や壁の隙間に、葉っぱねじ込んでやがる・・・ッ!

 

あれは、僕が初日にやったひまつぶしじゃないか・・・ッ?


「 Damn it !! 」


まさか、あれが噂の葉っぱ隊ってやつか?

何かの儀式なのか?


「・・・狂ってる・・・」


S・H・I・T・!


僕は震えた。


物陰に隠れて、女が去るのを待つ。


女はひとしきりやって気が済んだのか、

或いは、途中で我に返ったのか、

急に周りをきょときょと見回しだすと、

浮かれたようなギャロップから、ぎこちないスキップを始め、

へたくそ過ぎて転びそうになってから、小走りに去っていった。


あれがパッテェだとかいう葉っぱ隊の女首領だとすると、

かなり猟奇的なパーティだと予測される。


おい、待てJG、お前はパティに会った事あるだろ。

ああ、ある。あったあった。


よかった、あれはパティじゃない。


とにかくわかったことは、

あの女が、とてつもなくヤバイってことだ。


あのあばら家が、燃えてなくなる日も、そう遠くないだろう。


どうでもいい。僕は僕の日課、強迫観念CP-15を果たすだけだ。


「こんにちは、こんにちは、」


コンコン


「居ないのかい?ちょっと出てきておくれよ、あたしだよ、」

 

 

「あたしゃ、メノウだよ・・・この、いけずぅ、」

 

 

ドアノブに、通気性の良いカツラを引っ掛けて、

『新商品です、お試しください』

と張り紙を残し、

 

僕も走り去った。