それは考えようも無い何か

エグランチエ [2012/06/29 00:06]



――――――どん。



突如、タリカの背後でそれは鳴り響いた。
森の中に重い何かが圧し掛かるような音が響く。



――――どん。



その音は徐々にタリカに近付いているようだ。
森がざわめく、鳥達の声が混ざるその不協和音が耳に響く。



――どん。



はやい。それが足音ならまもなくタリカは踏み潰される。
だがタリカの脚は動かなかった、けれども不思議と危険も感じなかった。





そして―――!





その足音に巻き込まれた時にタリカは気付いた。
近付く音の様に思えたそれは―――。







―――完全なる静寂―――







―――それからタリカの世界に音の帰還を知らせたのは。
先程タリカが呼びかけた者からの返事だった。



今のそれがなんだったのか。
そのときのタリカには考えようも無かった。


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精霊的なそして神秘的な何かが降臨するような^^;
めちゃくちゃ使い辛そうなものをすいません><

これから出会うフランの神秘性や特異性を強調したり。
もしくは風の精霊がタリカに何かを知らせたのだったり。
等々にご使用頂ければ幸いです、無視して頂いても構いません><