フラン様。

タリカ [2012/07/05 16:35]

「あ、あ・・・!」

迎えた声は予想通り子供のものだった。

この扉の向こうにフラン様がいる。

そう思ったのだ。

「こんにちは」

でも、届いた声とは裏腹に出てきたのは老人だった。

年輪のように刻まれた皺、およそ50は超えているとみられる。

でも...。

諸手を上げて無邪気に笑うその姿は、幻覚か、子供がそうしているようにしか見えないモノだった。


「ぉー いっ」


ああ、やはり。

やっぱりこれが「フラン様」なのだ。


皮のグローブを外して、それをフラン様の手にはめる。

「グレイ」

そして灰色の鷹をその腕に乗せた。

「ぁー いっ」

フラン様は腕を水平にして鳥の真似をしたり、灰色の背中を撫でたりしている。
皺くちゃの顔はしかし子供のような満面の笑みでとても嬉しそうだった。

その笑みを受けて、タリカもここに来た甲斐があったというものだ。

でも違和感が拭えない。

フラン様の外見と、そこから受ける印象がちぐはぐなのだ。

老人の器に入ってしまった子供。

それとも、子供に退行してしまった老人なのだろうか。

たまに漏れる声は甲高い少年のそれだ。



何かの病気なのだろうか...。
いや、もしかしたら呪いなのかもしれない。

「フラン様?」

声をかけたものの、老人は灰色の鷹に夢中で気が付かない。
いや、そうではない。

羊皮紙に質問を書き込んで、今度はフラン様の目の前で手を振って注意を引き付ける。

『フラン様はおいくつですか?
 他に人は?』

フラン様は遊びを邪魔された子供のように拗ねてしまって。

でもやがて渋々と机に座って羊皮紙に書き出した。

『ななつ。
 ほかに人はいない。
 たまにダリルのおかあさんがやってくるだけ』

『そのお姿はどうして?』

『わかんない。
 はんとしくらい前に黒いひとたちがいっぱいきて、それから』

うーん...。
いったい何があったというのだろう。

タリカが考え込んでいると、フラン様はまたグレイと戯れはじめた。
顔をジロジロ見たり、喉や背中を触ったり。

とても楽しそうだ。

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がるふぉ@PL:

 ショタぇぇぇ。
 技能的にわかるはずはないのですが、異常なことは気がつくので、
 どうにかしたいですね!
 カースについてまだ良く分かっていないのでひとまずここまで。
 ベーシック読んできます!

 このルートだけ盛り上げられずにすみません(、、

 誰が書いてもいいのよ??