帰還
マヌル
[2013/01/03 15:51]
>『その肉体は大地となり、最後に吐いた息は風となり、そして全身から流れ出た血は海となった。
> 孤独を哀しみ、憤る心は炎となって世界に熱と生命をもたらした』
ダンテさんが詩のようなものを口にする。
しばしの静寂の後、石碑に異変が起きる。
石の塔になったそれから、光があふれ出し皆を包み込むまでポカンとしていた。
渦に飲まれるような感覚。
いつか魔法王国の遺跡、いやシー達の箱庭に迷い込んだときの感覚。
どこかに転送されるのか・・・。
気づくと暗闇の中にいた。
反響音で、何かの建物の中ということだけが分かる。
ランタンに火をともそうと火口を手探りしていたところ、
後方から光がともる。
レンバートさんが光のダガーを抜いたようだ。
辺りを見渡す。
黒光りする石の通路。ここが死城の中なのだろうか。
>「ガ ラフ・・・?」
ハワ?
「ガラフ・・ン?」
二人のガラフさんを見比べる。
>「あのレッサーデーモンか」
>「左様。鏡像魔神、ダブラブルグですな。
> 全く、何度会っても趣味が良いとは思えぬ」
デーモン・・。
外以上に中の護りは堅いということか。
>「お主ら、此処へは何用で参った。
> 少なくともわしには迷い子に見えるわい。
> 全く、"上"の番人は何をやっておるのか。
> まともに仕事もしとらんとみえる」
侵入者・・とも思っていないようだ。
歯牙にもかけないその言は、
暗に他の皆ですら、まだ挑戦者たる力は無いと判断していること示しているようだ。
>「さあ、其処を動くのではないぞ。
> さすれば平和的に見送ろう」
>「...土産の一つでも頂ければ幸いですがな」
ガラフさんの皮肉も無視し、
足元の魔方陣が動き出す。
また、転送か。
気づくとそこはまた荒野。磁場の入り口だった。
>「今夜はベッドで眠ろう」
レンバートさんがそう呟く。今回の探索の終了だった。
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後日。
>「あいつらの物、良ければ引き取ってもらいたい。
> 俺は冒険者をやめようと思う。この腕で何ができるかわからないが、田舎に帰って働くよ。
> だから、俺が持っているよりあんたらが役立ててくれたほうが、あいつらも・・・最高に嬉しいと思う。
> 要らなければ売ってしまって構わない。いつか別の冒険者の手に収まって、一緒に旅してもらえるだろうから」
ジンジャーティーを飲みながらレンバートさんが申し出る。
特に必要なものも無いが、
折角なので魔晶石でももらっておこうか。
誰かに使ってもらえるだろう。
いろんな謎を残しつつ、
レンバートさんの仲間の遺品は回収できた。
死城の中。それは、また高位の冒険者が挑戦するだろう。
>「将来ワシが更なる信仰を蓄えた暁には是非貴殿の下を尋ねさせて欲しい。
> 《再生》の奇跡を行使して進ぜよう。
> それがワシの貴殿に対する友誼の証じゃ」
今は、生きて帰れたことを感謝しよう。
より深い探索は、いつかの未来に残しつつ。
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PLより
お疲れ様でした。
レスが滞り気味でしたが、これをもって締めとさせて頂きます。
銀の矢とダガーをガラフに返却。
3点魔晶石2つ、3回光晶石1つ、1673ガメル受領。
経験点1750点。
以上、受領させていただきます。