【進行A04】遺跡の守護者。
5人は街道を進んで行く。
旅人や行商人の往来もあり、1日毎に宿場村も存在する。
オラン近辺は治安も良く、非常に牧歌的な行程となった。
道中、尋ねられればヘリオンは闊達に話をしてくれる事だろう。
故郷の村でラーダ神殿を1人で切り揉みし、
師匠の手伝いをしながら文献を漁り、野外調査へ出掛ける日々。
草原妖精の少女と成り行きでゴブリンの群れを退治した話や、
スターフォール修道院へアルミナ彗星を見に行った時の話など、
華奢な外見とは裏腹な行動力に、一行は驚かされたかも知れない。
逆に、質問も山程された事だろう。
好奇心が先立つと止まらなくなる性格故、時には面倒だったかも知れない。
特にオートは共通点が多い為、取り分け熱心に声を掛けられた事だろう。
「エレアノールさんって凄いですね。女の子なのに戦士で、力持ちで。
今まで合って来た人達の中には居なかったな、ああ言う人」
「僕はほら、半妖精ですし、剣を持って戦うなんて出来ないですから...
尊敬しちゃいますよね。羨ましいです」
会話の端々に、エレアノールの名前が挙がる。
この事に、オートはどの様な感情を抱いただろうか。
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オランを出て5日目。
最後の宿場街で食料品や薪を買い込み、街道を外れて丘陵地帯を進む。
見晴らしが良い為、獣や盗賊の襲撃には備え易い。
だが、春の夜の寒さが堪える。
点々と存在する潅木に身を寄せ、野営を貼って暖を取った。
見張りを決め、起きている者は周囲を警戒しながら時には語らう。
幸い、大過無く朝を迎える事が出来た。
丘陵地帯を進むのに、エレアノールが活躍した。
野伏として鍛えられた方向感覚や勘、地形に関する造詣が、
知識のみで実践に乏しいヘリオンを上手く補う形となった。
「エレアノールさんって、本当に凄いんですね!」
てきぱきと動くエレアノールを、感激の思いで眺めるヘリオンであった。
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オランを出て7日目。
地図が指し示していると思われる界隈に、遂に到達する。
「何も見えませんね...」
軽い失望感を口にしつつ、ヘリオンはそれでも改めて周囲を見回す。
なだらかな傾斜の丘陵が、一面穏やかに波打っている。
足元には新緑も鮮やかな草が芽吹き、流れる雲の影を映している。
「...っ!」
と、地図が仄かに発光し始めた。
よく見れば、文様の箇所が一際強く光を放っている。
すると、どうだろう。
周囲の景色が歪み出した。
奇妙な感覚に襲われ、身動きが取れない。
しばらくすると地図の発光が収まり、不思議な現象も止まる。
身体の自由を取り戻した時、視界内に明らかな変化が起きていた。
眼前の窪地に地下に続く階段が現れたのだ。
「これは!やっぱりこの地図は『通行証』だったんですね!
きっと幻覚を解除する引き金だったんですよ!
これなら誰が探しても解からなかったのが分かる!
凄い!凄い!僕は間違って無かったんだ!」
ヘリオンは歓喜の余り、顔を真っ赤にしてまくし立てている。
彼をなだめ落ち着かせるのに、幾許の時間を要した事だろう...
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階段を慎重に進み、闇へとその身を浸して行く。
オートが事前に準備した《光明》の掛かった短剣が役に立っただろう。
人の出入りなど無かったのだろう、空気は澱んでいる。
湿った土の匂いで噎せ返りそうだ...
階段を下りきった先は、小さな空間があった。
正面には、鉄製の厳重な扉が行く手を塞いでいる。
両脇には、1対の彫像が意味有りげに聳えている。
鉄製の扉には、上位古代語の文言が書かれ、
地図にあるのと同じ文様が刻まれているのが分かる。
―――『通行証』を持つ者へ。守護者を打ち倒し、扉を潜る資格を示せ―――
「...と書いてあります。『守護者』って何でしょう?」
と一行に文言を説明しながらヘリオンが疑問を口にしたその瞬間。
ぎぃんっ!!
「...え!?」
彫像の眼が光り、突然襲い掛かって来たっ!!
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【GMより】
続けて進行、一気に遺跡の入口まで来ました!
こちらはAルート、スワローテイル・シオンのルートになります。
はい、突然ですがいきなり戦闘です!
-戦闘について-
○敵は固定値使用、セミオート戦闘を用いて処理します。
○不意打ちは無し、事前準備無しで第1ラウンドから始まります。
○大まかに前列と後列に隊列を分けておいてください。
○怪物は同一種が2体です。<怪物判定>をどうぞ!
何方かヘリオン君の代振りをお願いします。基準値は6です。
○働いている精霊力は土・闇・精神です。火・光は明かり次第でしょう。
○明かりは誰がどのようにして持っているかをはっきりさせてください。
《ライト》ソードブレーカー1つで戦場全体の視界はカヴァー出来ます。
○ヘリオン君の行動宣言も決めてください。
○第1Rの行動宣言は、2体とも
「前列の誰かを攻撃する(ダイスで決定)」
です。
質問があればどしどしどうぞ!
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