イライジャからの依頼

GM [2013/04/05 12:47]

ある日の昼下がり。
レイフィア・ハイウィンドは賢者の学院に、2人の仲間を連れて来ていた。
呼び出しを喰らったからだ。
大概、呼び出しを喰らう時はろくな事にはならないものだ。
例え、その原因が成績云々に寄らなくても...

***********************************

「ふむ、来たな。入りたまえ」

レイフィアがノックすると、ぶっきらぼうな返事が返ってきた。
入室すると、整頓と清掃の行き届いた室内が視界に入る。
部屋の主の嗜好を隅々まで反映されているのだろう。

「かけ給え」

声の主にして部屋の主が、着席を促す。

「あの時以来か。あれ以来顔を見せんが、単位は取れているのか」

表現は婉曲だが、どうやらレイフィアを気遣っている様だ。

「...紹介が遅れたな。私の名はイライジャ。賢者だ」

言葉は必要最小限を大幅に下回っている。レイフィアの捕捉が必要そうだ。

「では早速だが君たちに依頼をお願いしたい」

脇に控える学生に茶と菓子を持参するよう指示を出してから、
イライジャは自らも席に着いた。すぐに黒猫がやってきて彼の膝に乗る。
似合わない事夥しい光景だが、賢者の学院では別段驚く事では無い。
それに、この部屋には加えて白鳩が2羽居るのだから...

「先ずはこれを見て欲しい」

そう言って、賢者イライジャは1枚の羊皮紙を取り出した。
描かれているのは大まかな地形図と、下位古代語で示された「通行証」の文字。
それと何かの文様だった。

「先日、これと似た様な地図を1人の青年が持ち込んできてな...
 色々と調査したが分からなかったのだ」

膝に乗る黒猫、シャマランを撫でながら経緯を説明する。

「青年は地図を持ち帰ったが、どうにも記憶にひっかかってな...
 自分の書架を漁ったら、同じような物が出てきた」

学生が茶と菓子を運んできた。イライジャは仕草で勧める。

「調べても特に変わった事は分からなかったし、
 地図に記された場所には特に何も無さそうだ。
 ただ、こういったものは実地調査をしない事には始まらん...」

茶を啜りながら、視線を3人に向けて巡らせる。

「ワシは要職に有り身動きが取れん。新年度に入って忙しいしな。
 其処で、君たちにお願いしたいと言う訳だ」

両手を組んで正面を見据えてくる。

「レイフィアよ、お前もそろそろ導師を目指さねばな。
 今回の依頼の成果云々では、推挙の話も出よう。

 ルーイ君、君の名前は学院の中でもよく聞こえているぞ。
 在野に有りながら、独自の研究で目覚ましい成果を挙げていると」

同じ魔術師として、賢者として。2人には感じるものが色々あるようだ。

「前金で500、後金で1000。必要経費は此方で持とう。
 もし遺跡が実在した場合、状況次第では内部探索も許可する。
 但し、発見物に関しての所有権については基本的には学院が有する。
 希望には可能な範囲で応えよう」
 
極めて実務的なやり取りの後、こう続けた。

「遺跡探索に盗賊は不可欠だ。私の方で1人、手配した。
 相談し合い、連携を取りながら上手くやって欲しい。
 紹介しよう、ベティだ」

イライジャが声を掛けると、奥の扉が開いて1人の女性が入ってきた。
しなやかで弾んだ動き、女性らしさを強調した服装。
赤毛の髪は肩の辺りで切られている。眼が大きく睫毛が長い。
初めて見た者は、猫を連想する事だろう。

「【穴熊】の長、エースの元で働いているベティだ、宜しくね。
 本業は遺跡探索と屋外捜索だ。まあ、迷惑にならないよう頑張るよ」

イライジャの隣に無遠慮に座り、足を組むと自己紹介をする。
【穴熊】とは、盗賊ギルドの冒険者部門の事だ。

===================================

【GMより】

遅くなりすみません、それでは『遺跡へのパスポート』開幕します!
こちらはBルート、レイフィア・ミユ・ルーイのルートになります。

さて依頼です!

「あるかどうか分からない遺跡の有無の実地調査への同行・護衛」

という内容です。報酬は本文の通りです。
Aルートとの違いは、獲得物の所有権については学院と応相談な事でしょうか。
具体的には、

魔法のアイテム、またはこれに類する物を希望する場合は、
 購入不可(金銭代替)か、購入可(友達価格)かを別途指示
・一般的なアイテムや金銭は、そのままPCの報酬となる

と言う事です!

PCにシーフが居ないので、NPCで補充します。
【赤毛】のベティ、20歳。勿論女性です!
描写していて第1感、キューティー○ニーになってしまった件。
技能はシーフ4、レンジャー4。能力値はALL14です!
詳しいデータは後日アップしますね。

羊皮紙は希望者はイライジャから見せて貰う事が出来ます。
その際、希望者はセージ技能+知力Bで判定をしても構いません(平目可)。

依頼人の賢者イライジャは拙のセッション『下水への挑戦』初出。
潔癖症でおっちょこちょいな叔父さんです。
レイフィアとは色々因縁があるようで...(笑)

-GMからお願いしたい事-

○依頼を受けるか否か?(拒否するとセッション終了です!)
○事前購入の有無
 ・武具は鉄製通常品質のみ、例外として銀の矢とブリットは1セットのみ可
 ・魔晶石は5点までのものを1d3個購入可能
○その他、やりたい事
○装備の確定

以上、宜しくお願いします!

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ルーイ [2013/04/05 16:41]

 

「へー、呼び出しなんてあるんですか」

 

レイフィア先輩が声をかけてくれるなんて珍しいなーと思ったら、学院へ行くんだそうだ。
ルストから『花』を運んだ時に来たから、別に久しぶりってわけでもない。
ただ、登録はしてるけど学生じゃないから、よっぽどの用がないと来ないんだよな。
オートさんなんか、足しげく通ってるみたいだけど。


「ローエ、仲良くしろよ、先輩なんだから」


レイフィア先輩の使い魔も、ローエと同じ白鳩だ。
最初に見せてもらった時、羨ましかったのをよーく覚えてる。

 

もうひとりは、ミユだ。
最初の冒険で、一緒だった。


「ミユ、久しぶり。
 もしかして、テクラル以来だよね。
 オレも少しは使えるようになったんだよ。
 ほら、みどりのぼうしも、持ってる」


首から下げていた、みどりのぼうしのレプリカを、ちらりと見せる。

「失敗も多いけどね!」


あはは、と笑って、握手を交わした。

 

* * *

 

先輩を呼びだしたのは、イライジャってひとだった。
なんか心配されてるけど、大丈夫なの先輩。

取り出したのは一枚の地図。
模様。『通行証』・・・?


「ルーイです。
 学院に貢献するようなことは何もできてないですけど、評価はありがたくいただきます」

イライジャさんはオレを知っているようだった。

「いくつかいいですか。

 差し支えなければ、その『似た地図』を持っていた人の情報を下さい。
 その人の地図にも『通行証』と書かれていたのか、魔法はかかっているのか。
 時代はいつ頃の物か。
 できれば幻影でその地図を再現していただいて、見比べたいです。
 あるいは、二つの地図の違う部分を教えて下さい。
 ・・・あ、もしかして様式の似た違う場所の地図ってことでしょうか。
 違う場所だとしたら、何か共通点はありませんか。

 それと、この文様については文献になかった、ということですよね。
 それから、その人とバッティングする可能性が充分あると思うんですけど、対処はどうしましょうか」


学院に調査を依頼したら地図を写されて遺跡に先に潜られた許さん、とか難癖付けられる可能性だってある。
でも違う地図だったら関係ないな。


「ええと、仕事内容としては、『遺跡の有無を確認すること』でいいですね。
 そこから先は趣味の問題になるってことで」


勿論、遺跡があったら潜りたい。
そのために冒険者になってるんだ。


「あと、その地図はお借りしたいです。
 わざわざ『通行証』なんて書いてあるんです。
 きっと、現地で必要になりますよ」


 

* * *

 

ひととおりの確認が終わったあと、とても色っぽい女のひとが出て来た。
盗賊で、ベティさんっていうらしい。
マルドル姉とはまた違う雰囲気の色気がある。

握手を差し出し、挨拶する。

「よろしく、ベティさん。
 魔術師のルーイです。
 見ての通り、魔法と知識以外は全然ダメなんで、頼りにしてます」

そして出来ない力こぶを作って見せて、オレはにっと笑ったんだ。

 

--------------------

PLより:

ひゃっほう、遺跡調査だー!

宣言でーす。

・依頼受けます。
・買い物ありません。
・装備はキャラシの通りです。


確認でーす。

・報酬は計1500ガメル
・遺跡があるかないか確認するのがお仕事
・遺跡があった場合、入ってもいいけど中身は学院の物(譲渡については応相談)
・ベティはハニーフラッシュ

こちらは質問です。

・羊皮紙自体古い物か、魔法はかかっているのか
・貸してもらえるのか
・Aルートの地図(ですよね?)とは違うのか、あるいはどこが同じなのか
・青年(ヘリオン?)のことは教えてもらえるか
・AとBの地図の場所が違うなら、相関関係を何か予想できないか
・もし他の地図の持ち主とバッティングしたらどうすべきか

とりあえずこんなところでしょうか。
セージ判定できそうなところは振ってみましたが出目ェ

17:26:47 たいまん@ルーイ 場所について 2d+8 Dice:2D6[1,6]+8=15

17:26:32 たいまん@ルーイ 文様について 2d+8 Dice:2D6[3,1]+8=12

17:26:22 たいまん@ルーイ 地図そのものについて 2d+8 Dice:2D6[2,1]+8=11

レイフィア=ハイウィンド [2013/04/05 20:29]

春の日差しは、随分と陽気を届けるようになった。

今日は、面倒事も運んできたようだ。

ミノタウロス亭にやってきたのは学院の使いだった。

やれやれ、講義に顔を出さずにいるのがそろそろ問題になってきたのだろうか・・・?

はたまた、文字通りの厄介ごとを持ち込んできたのか。

予想では、前者だったのだが。

供を連れて来い、という言葉を聴き私は、ある種の覚悟をすることにした。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

辿り着いた先は、以前より見知った扉だった。

正直、前回のアレコレを思い出してしまいウンザリとした気を出してしまいそうになるが・・・

今回は後輩と知り合いがいる。

流石にそういう物を気取られるのも面白くはない。

 

軽くノックを打つ。

 

「・・・イライジャ導師、ハイウィンドです。

 以下二名、参りました」

 

名の後に正魔術師だの、つけようかと思ったがやめておく。

入室の許可は直ぐだった。

後ろにいる二人に頷きかけて中に入る。

 

>「かけ給え」

「・・・はい。

 ではお言葉に甘えて」

>「あの時以来か。あれ以来顔を見せんが、単位は取れているのか」

「・・・そうですね、単位を落とすなど無様はしておりません。

 お気遣いありがとうございます、先生」

>「...紹介が遅れたな。私の名はイライジャ。賢者だ」

 

言葉足らずというかなんというか。

後で、どういう人物か二人に伝えておかねばなるまい。

取り敢えず、使い魔と一緒に風呂に入れといった事は伝えねばなるまい。

 

>「では早速だが君たちに依頼をお願いしたい」

「・・・依頼、ですか」

 

やはり厄介事の方だったか・・・

取り敢えず、聞いておくとしよう。

面倒な説教に発展しなかった事は、僥倖である事に違いはないのだから。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

成る程。

要職とは言うが、どうせきっと、奥様に何か言われたに違いない。

そも、薬草学でいきなり忙しくなるというのはあまりない。

それ以外に何か立て込んでいるなら別だが。

取り敢えず、導師云々に関しては、確かにそうだとは思うのだが・・・

 

「・・・研鑽不足は身にしみておりますわ、先生。

 〈火球〉の魔法を扱えて準導師。まだそこに至れていません。

 依頼はお受けします。

 少々、その地図などお貸し願えますか。私共でも確認させていただきます」

 

まぁ、それでも基礎となる部分は既に修めたつもりではいる。

そして紹介されたベティという女性は・・・

・・・くっ。

奥様に報告すべきですか?

しかして・・・

 

「・・・エース?

 ギルド幹部の?」

 

先の一件で、魔術師ギルドの導師の1人と盗賊ギルドの幹部にパイプが出来ていたとか言われると・・・

正直、その、困ります。

私は悪くありませんよね、セドナ・・・?

あの子元気かしら?

 

「・・・あぁ、申し遅れましたね。

 レイフィア=ハイウィンドです。 心得がない者ばかりなので、遺跡は専門家のあなたに頼る事になると思います。

 どうぞ、よろしくお願いします」

 

そもそも。

単位、という言葉は 脅し ですよね、先生?

 

================================================

PLより。 

はーい、みんなー。 さいふぃすであるよー!

という訳で始まりましたねー。

てーか、煽られたよいきなり。 成功で1600点くらい経験点が入ると信じてるよ!よ!(ぉ

それで、レベル4そーさらーだよ!よ!

 

さて、まずは・・・

依頼:受けるよー

買物:今のところ無しかな。

装備:全部もってきます。怪獣図感は忘れない。

その他:という訳で、まずはチェックなう。

ルーイ君に倣って・・・

地図:2D6 → 1 + 1 + (7) = 9 (04/05-22:04:06)

文様:2D6 → 3 + 6 + (7) = 16 (04/05-22:04:08)

場所:2D6 → 5 + 4 + (7) = 16 (04/05-22:04:10)

やったぜ・・・

ミユ・リーブス [2013/04/06 20:31]

精霊の修行を終えて、ミノタウロス亭へ行くと、一番親しいレイフィアさんがいました。
レイフィアさんのお話では、何人かのメンバーを連れて、魔術師ギルドの方へ行くとのことです。

そしてもうひとり、ルーイさんがいました。
ルーイさんは、以前に1回だけ行動を一緒にしたことがあります。
ルーイさんから声をかけられたので、
「おひさしぶりですね。またよろしくお願いします。」

そして3人で魔術師ギルドへ行き、イライジャという賢者の方と面会しました。
話によると、古文書には書かれていても現在の地図には載っていない遺跡の存在の調査だそうです。
そして遺跡探査にはさまざまな罠もあるので、盗賊ギルドの方からシーフを一人派遣してきました。
ベティという名前の女性の方です。
かなりの使い手で准幹部クラスにもなりそうな人ですね。

レイフィアさんもルーイさんも依頼を受けるとのことで、
レイフィアさんと親しくしている間柄である以上、知り合いを助けたいという気持ちは当然ですので、
わたしも依頼を受けることにします。

そして具体的な内容の説明が終わったあと、再びミノタウロス亭へ戻る途中、
多少の打ち合わせをする。
「遺跡の中となると、建物内部ですので、精霊の力が制限されますね。
予め精霊を1つ封じ込めておきます。」
わたしが思いついたのは風の精霊シルフ。
封じ込めるには、音の鳴るもの例えば笛です。
先に店で購入してから、召喚と封じ込めの儀式がいります。

「みなさんも準備が必要でしょうから、明日の朝にミノタウロス亭で集まってから、出発しましょう。」

PL:
ソーサラー技能は持っていないので、魔術師ギルドの奥へ行くのは初めてですね。
具体的に遺跡内部を探索するとなると、精霊魔法が制限、特に風と土はまず使えないですので、
精霊魔法LV3になったことですし、コントロール・スピリットをしておきます。

NPCも含めて全員軽装備なので、メインは神聖魔法の方になるかな。
攻撃魔法はソーサラーのお二人におまかせします。

・依頼は受けますね。特によく知っているレイフィアさんがいますので。
前金500ガメルいただきますー

・事前購入
魔晶石 1個 4点のを購入(1600ガメル)
笛(楽器)1つ(コントロール・スピリット用)(100ガメル)

・その他やりたいこと
コントロール・スピリットで、「シルフ」を笛に封じ込めておきます。

・装備は、キャラクターシートのまま、全部もってきますね。
特に今回は接近戦はたぶん必要。

地図 2D6 → 1 + 6 + (4) = 11
文様 2D6 → 1 + 2 + (4) = 7
場所 2D6 → 1 + 4 + (4) = 9

GM [2013/04/09 23:27]

「差し支えなければ、その『似た地図』を持っていた人の情報を下さい。
 その人の地図にも『通行証』と書かれていたのか、魔法はかかっているのか」
 時代はいつ頃の物か。
 できれば幻影でその地図を再現していただいて、見比べたいです。
 あるいは、二つの地図の違う部分を教えて下さい。
 ・・・あ、もしかして様式の似た違う場所の地図ってことでしょうか。
 違う場所だとしたら、何か共通点はありませんか」

堰を切ったように質問するルーイ。

「少々、その地図などお貸し願えますか。私共でも確認させていただきます」

一方、レイフィアは淡々と要請する。

「実際にその目で確認するがよかろう」

そう言ってイライジャはずい、と地図を差し出した。
早速広げて3人で眺めてみる。

地図に使われている羊皮紙そのものはかなり古いのが分かる。
詳しい年代までは特定出来ないが、100年は下らないだろう。
当然ではあるが、一見した限りでは魔力の有無は分からない。

地図に描かれている場所と地形について記憶を探る。
オランからそう離れていない、森林地帯を示している。
ルーイとレイフィアの知る限り、遺跡の痕跡は無かった筈だ。
何かの調査報告書や研究で触れていたのを思い出す。

「よいか、では今からもう1枚の地図を見せるぞ」

そう言うとイライジャは立てかけていた杖を手に取り、
上位古代語の詠唱を開始する。

―――万物の根源たる万能なるマナよ、
   我が脳裏に焼きつきし像を白日の下に映し給え―――

《幻影》の呪文が完成し、宙にもう1枚の地図が現われる。
呪文の完成度は素晴らしいものであった。
じっくりと見比べてみると、幾つか違いや共通点が見えてくる。

先ず、地形は全く違うのが分かった。あちらは丘陵地帯。
方角も距離もバラバラだ、共通点など感じられない。
一方、羊皮紙の材質や年代は、同じように見受けられる。
『通行証』と言う文言まで一緒だ。

そして文様。
文様の基本構造は同一のものだ。だが、微妙な差異が見られる。

文様は、おそらく何者かを指し示す紋章であろう。
強大な力を持っている事が示唆されているのが分かる。
だが、誰かと言う事までは分からない...
差異と言うのは、何かの識別記号のようにも思える。

レイフィアは、そのように分析した。

「見ての通りだ」

しばし沈黙を保っていたイライジャが語りだす。

「2枚共に《魔力感知》を行使したが、魔力の反応は見られなかった。
 しかし、鵜呑みにする訳には行くまい。
 《魔力隠蔽》がかけられている可能性は否定出来ないからな」

「地形に共通点は全く無い。方角も違えば距離も違う。
 文様から類推するに、名の知られていない何者かが遺した『通行証』、
 しかも別個の場所に対応するもの、と考えられる」

これは推論の域を出ないがな、とイライジャは付け加えた。

「地図を持ち込んだ若者の名だったな、ヘリオン・イーグレッツだ。
 1週間前に私を頼ってきた。今はもうオランを離れたのでは無いかな。
 遺跡を探しに向かっているかも知れん」

地図を持ち込んできた若者については名前を教えてくれた。

「それから、その人とバッティングする可能性が充分あると思うんですけど、
 対処はどうしましょうか」

「もしヘリオンと会った場合は私の名前を出すがよい。
 賢者の学院の依頼で動いている事も伝えるといいだろう。
 彼が探索した部分の成果については正当な権利を認める、ともな。
 ヘリオンは賢者の学院に属している訳では無いが、
 在野で定期的に研究を報告している立場だ。察するだろう」

ヘリオンと遭遇した場合については、この様に答えた。

「ええと、仕事内容としては、『遺跡の有無を確認すること』でいいですね。
 そこから先は趣味の問題になるってことで」

ルーイの確認に対し、

「そう理解して貰って構わない。趣味には違いないからな」

とイライジャは僅かに眉をぴくりとさせる。

「あと、その地図はお借りしたいです。
 わざわざ『通行証』なんて書いてあるんです。
 きっと、現地で必要になりますよ」

「そのつもりだ。その前提だからこそ、信頼の出来る者に依頼したのだ。
 今回の探索行の結果は、私の研究室の管轄の下に、
 君たちの連名で報告を提出する事になる」

言葉短く、 レイフィアにとって重大な事を述べるイライジャであった。

***********************************

「よろしく、ベティさん。
 魔術師のルーイです。
 見ての通り、魔法と知識以外は全然ダメなんで、頼りにしてます」

ルーイが華奢な腕をまくって力こぶを作るのを見て、

「こっちこそ宜しく頼むよ。
 私は魔法と知識はからっきしなんだ」

ベティはころころと面白そうに笑った。

「・・・あぁ、申し遅れましたね。
 レイフィア=ハイウィンドです。 
 心得がない者ばかりなので、
 遺跡は専門家のあなたに頼る事になると思います。
 どうぞ、よろしくお願いします」

「ああ、あんたがレイフィアかい。頭から聞いているよ」

そしてレイフィアの挨拶には人懐っこい笑顔を返す。

「頭の縄張り拡大に一役買ってくれたそうじゃないか。
 頭に代わって恩は返させて貰うよ」

===================================

【GMより】

お待たせしました、進行です!
こちらはBルート、レイフィア・ミユ・ルーイのルートになります。

質問については本文でお答えした通りです。漏れは...無い筈!

-判定の結果-

・地図そのものについてについて【最大達成値11】
 →古いのは分かるが年代の特定までは出来ない
・場所について【最大達成値16】
 →2枚とも方角・距離・地形共にバラバラで関連性は認められない
・文様について【最大達成値16】
 →強大な力を持っているが名の知られていない何者かの紋章。
  差異の部分は何かの識別記号かも知れない

あ、レイフィアは早速経験点10点貰ってください(笑)

-ヘリオン君について-

・名前は教えてくれる
・イライジャの元を1週間前に訪れた。もうオラン居ないかも
・ヘリオンとバッティングしたら、賢者の学院の名前を出して
 上手く賢者の学院の依頼に組み入れろ

メタ的に話をすると、この段階でのAとBの合流はありません(断言)。
Bの導入はAよりも6日程後日の出来事であるとご理解ください。
楽しみは、後にとっておきましょう!

修正

下線部の3日程を6日程に変更しました。

-事前準備及び買い物について-

○装備 :全員全て持ち込み
○購入 :ミユ魔晶石4点1600ガメル、笛100ガメル
○その他:ミユ《コントロール・スピリット》でシルフ召喚

以上で間違い無いでしょうか、全て了承です!

※追記

保存食についてはイライジャ持ちとみなして購入は無しで結構です。
ただ、ランタンの油や松明、パペットの触媒等、
その他の消耗品は細かく管理するのでご注意を!

-ダイスチャットからの添付-

21:55:48 テッピン@GM イライジャの《クリエイト・イメージ》 2d6+8 Dice:2D6[6,5]+8=19
21:55:58 テッピン@GM 何、このやる気w

...イライジャ気合入り過ぎです(笑)

-次回進行について-

質問及び追加宣言が無ければ、一気に遺跡へと場面転換するつもりです。
KIMさんは次回投稿でコンスピのダイスを振ってしまってくださいね!

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レイフィア=ハイウィンド [2013/04/10 10:32]

 ふむ・・・。

物自体は、それほど特別なものではない、と。

とはいえ、100年以上は経過しているのではないかという色の褪せ方。

まぁ、これはいい。

先生の紡ぎ出した幻影は、細部まで緻密に描かれていることの方が驚きだった。

やはり、導師の称号は伊達ではない。

 

「・・・地形にまるで相似性はありませんね。

 方角も違えば、距離も・・・

 触れはしないので確実ではないですが物の材質や年代は同じように見受けられますね。

 ただ、この『通行証』と・・・」

 

わかる限りのことを伝えた。

《魔力隠蔽》の可能性はあるが、そこまで気にするものだろうか?

しかし・・・

話を終える頃には、言外に爆弾を仕込まれた気分になった。

何時の間にか、イライジャ導師の生徒という扱いにされている。

・・・これはあれか、目を掛けてもらっていると考えるのが素直なのだろうけれども・・・

先日のアレコレの目付けも兼ねているのだろうか。

学院にあまり顔を出さずに居た。

確かに、ゼミに所属していないと管轄としては面倒だ。

確かめる気にはならないが・・・確かめるべきだろうか。

いや。

うーん・・・

 

「・・・わかりました、導師。

 しかと任を果たしてまいりますわ。

 はて、ここからだとその遺跡(仮)までどの程度の距離ですかね?

 あと、《魔力隠蔽》には反応しなくても、炙り出しのような単純な秘匿法もありますから・・・

 そちらの方は試しましたか?」

 

宣誓だけはしっかりとしておこう。

無論、手を抜く気もない。抜くな、と言外に言ってきているのだから。

 

 

(」・ω・)」 (/・ω・)/ (」・ω・)」 (/・ω・)/ (」・ω・)」 (/・ω・)/ (」・ω・)」 (/・ω・)/ (」・ω・)」 (/・ω・)/

 

 

>「頭の縄張り拡大に一役買ってくれたそうじゃないか。
> 頭に代わって恩は変えさせて貰うよ」

「・・・あら、あの一件はそんな話になっていたのですね。

 まぁ、割と大きなごたごたに発展してしまった一件でしたし・・・」

 

そうか、これで貸し借りは無しだ、と言う事か。

心底、安堵する自分が居たのは明白だ。

まぁ、現時点では彼女は真っ直ぐな人間だと思う。

宝捜し屋、とでも言うタイプの『穴熊』だろう。

相手方が、どういう意図で彼女を送ったかは少々判断は出来ないが。

こちらに気を使わせない、などという事はないだろう。

 

「・・・さて、と。

 旅の準備を整えたら出発してしまいましょうか?」

 

================================================

PLより。 

はーい、任務受領日記でござルー。

実質的にやったのは、依頼の受領と 地図の炙り出しとかローテクな方法は試したのかい、メーン?ってのの確認です(笑)

あとはやりたいのは・・・保存食の購入とかですかね?

道中、テントはもっているので皆ゆっくり休めるはず。 な、ルーイ。(笑)

ルーイ [2013/04/10 17:07]

「おお・・・」

 

幻影、すっごい再現度だなあ。
いや、ホンモノ見てないから知らないけどさ。
イライジャ導師は芸術の才能があるにちがいない。

「あ、違う場所の地図なんですね。
 ってことは、遺跡の制作者が同じなのか、それとも」


地図の古さから見ると、古代王国期の地図ってわけじゃないんだろうか。

 

「最初に発見して、再び隠したひとが、これを遺したのか」

 

っと、また妄想が先走るぞ。
見立てにはまったく自信がないんだから、本当は500年以上経ってるものなのかも。

 

「強大な何か。
 魔獣の類か、それとも、兵器の類?
 なんにしても、面白そうだなあ」

 

口元が緩んじゃう。


「ヘリオンさん、導師の顔見知りなんですね。
 なら心配ないかな?
 あっちでも誰か雇って調査してるかもしれない。
 負けられませんね、レイフィア先輩」


どうやら先輩には色々プレッシャーがかかってるみたいだし。
そう言って笑いかけた。

 

「そうだ、荷物は少しくらい多くなっても大丈夫です。
 馬がいるから」


今回の旅だと、荷馬のフランクの出番かな?
遺跡を見つけたとして、外で待っててもらわないとね。

ひととおり話が終わって、オレはみんなに手を差し出した。

「改めて。
 ミユ、ベティさん、レイフィア先輩。
 よろしく。がんばりましょう!」

 

・・・あれ、男ってオレひとり?

 

--------------------

PLより:

うー!にゃー!

ご回答ありがとうございます。
事前調査は特にいらない感じっぽいですね。
というわけで、特に何するわけでもないフレーバー日記。
地図の示す場所までの距離によりますが、荷馬のフランクを同行させようかと思ってます。

テント!ひとつテントの下!(ゴゴゴ

ミユ・リーブス [2013/04/11 02:34]

まずは、今回の依頼で一緒に行動することになったベティさんに挨拶。
「それでは、罠や鍵の解除、そして戦いの方はよろしくお願いします。」
ギルドでもかなりの実力者だそうです。

依頼主の導師の方から、地図や古文書に関する説明がありました。
レイフィアさんやルーイさんが、いろいろな質問をぶつけた結果です。

こちらは古代語魔法に関しては、全く専門外ですし、他の知識でもわかりませんでした。

詳しく説明するために、導師の方は幻影の魔法を使っての説明がありました。

「遺跡となると、明かりが必要ですが、誰が所持しますか?」
明かりといえば、魔法、松明、ランタンの3通りがあります。

「明かりの魔法を使う場合、魔法を使うと消耗しますし、どこにかけるかの問題もありますね。」

「松明では片手がふさがりますから、わたしやレイフィアさんやルーイさん向きではないですね。
ベティさんが持つのがいいと思います。
もちろん投げ捨てることは可能ですので、戦いでは投げ捨ててもかまいません。
罠の解除などの細かい作業では、誰かが代わりに持つことになるでしょうね。」

「ランタンは腰にぶら下げることはできますが、激しい動きをするには不向きですので、
この場合は、ルーイさんが所持するのがいいのではないでしょうか。」

3通り並べた後、

「どの方法でいきます?もちろん3つ同時でもかまいませんが。」

PL:
コントロールスピリット 2d6 <Dice:2D6[1,2]=3>
ぎりぎりセーフですが成功です。

とりあえず、質問などは今のところは特に無しですね。
古代語魔法は専門外ですし、セージも高くないですからね。
あとは、誰が明かりを照らすとか、遺跡攻略の作戦ぐらいですね。

GM [2013/04/11 12:25]

「・・・わかりました、導師。
 しかと任を果たしてまいりますわ。
 はて、ここからだとその遺跡(仮)までどの程度の距離ですかね?」

「距離はオランを出て2日の距離だ。
 早々に街道を外れて森に分け入る事になる。
 ベティが居るし、使い魔も居るから迷う事は無いだろう。
 近くに村は無いからオランで支度を整えておく様に」

「あと、《魔力隠蔽》には反応しなくても、
 炙り出しのような単純な秘匿法もありますから・・・

 そちらの方は試しましたか?」

レイフィアの皮肉とも取れる言葉に、

「無論だ」

と苛立たしげにイライジャは答えた。

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翌日の朝。
ジョージの店の前で一同は旅装を整え集合した。

「お早う、昨日はよく眠れたかい?」

3人の姿を見つけると、ベティが気さくに声を掛けてきた。
鋲で補強された革鎧を着込み、腰には曲刀と手斧を下げ、弓を携えている。
武具は使い込まれているが、どれも業物のように思える。

「それにしても、賑やかな面子だねえ」

改めて頷く。
人数は4人。鳩が2匹。加えて荷馬まで居るのだから...

「まあ、重い荷物を持たなくて済むのはよい事だね!
 ルーイに持って貰うのも酷ってもんだし」

そう言って、ばしばしとルーイの肩を叩く。

「準備はいいかい?じゃあ、行こうか」

こうして、4人とその他大勢による探索行が始まった。

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【GMより】

進行出来る時間が取れたので進めてしまいますね!
こちらはBルート、レイフィア・ミユ・ルーイのルートになります。

地図が示す場所はオラン郊外の森林地帯、徒歩で2日の旅程になります。
近くに村が無いので物資の補給はオランで行ってください。

-宣言・質問の受け答え-

○KIMさん
 《コンスピ》シルフ受領です!
○たいまんさん
 フランク同行了解です。
 別にロイド・ライト・ロビーも連れて行ってイイノヨ!
○Cyphissさん
 石鯖用の触媒は確かに何処でも拾えますね(笑)
 遺跡突入時に数を申請してくださればOKです。

カテゴリを移動します。
「概観」に記事を投下しますのでお待ちくださいませ。

ルーイ [2013/04/11 15:52]

 

「ちょっと留守番させるには不安なことがあってさ」

 

朝。
ミノタウロス亭に寄ったオレは、結局4頭の相棒たちを全員連れていた。
留守中にアルマの暗殺者が狙ってきたら困るしね。

 

「ライトとロビーは乗用だから、疲れたら乗って。
 荷物はフランクに載せてくれればいいから。
 ロイドはオレの荷物持ってくれよ」


旅するのに、ひとり一頭の馬がいるのは不自然じゃないよね、うん。
ロイドはラバだけど。

 

「まあ、重い荷物を持たなくて済むのはよい事だね!
 ルーイに持って貰うのも酷ってもんだし」

「オレに荷物持ちなんて無謀ってもんですギャー


ばしばしとベティさんに叩かれてそのまま転ぶ。

 

「準備はいいかい?じゃあ、行こうか」

「ハイ・・・」

ごほごほと咳き込みながら、オレは答えた。

 

さぁ、古代王国の謎を求めて、出発だ!・・・けほ。

 

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PLより:

ではお言葉に甘えて4頭とも連れて行きます(きりり
現地ではその辺で遊んでいてもらおう。
馬は全部栗毛で、軍馬(ライト)乗用馬(ロビー)荷馬(フランク)ラバ(ロイド)と各種取り揃えてございます。

>GMたま
遺跡がありそうな場所に着く前の日の夜に、持続時間48時間(4倍)のライトを、手持ちのダガーにかけておきます。
基本的に照明はそれでいこうかなと思っております。

ストサバの石はキャラシの通り3つです。

レイフィア=ハイウィンド [2013/04/13 12:00]

どうにも、イライジャ導師は私を目の仇にしているのだろうか。

どうにも、発言にとげがあるように思えてなりませんね、まったく。

取り敢えず、特に急に必要になりそうなものはありませんし・・・魔晶石も手持ちで何とかなるでしょう。

 

\(・ω・\) (/・ω・)/ \(・ω・\) (/・ω・)/ \(・ω・\) (/・ω・)/ \(・ω・\) 

 

翌朝。

身支度を整え、最後に仕上げとブーツの補修具合を確かめていた辺りで、ベティがやってきた。

まるで太陽が二つあるかのようで、今度の旅は楽しいものになりそうだという予感がある。

使っている武具もしっかりした物のようだ。

抜かりはない、と言ったところだろう。

・・・考えてみれば、細々とした細工はしてあるものの私の武具は基本的に一般に販売されているものだ。

冒険者としては、そういう物も手にしてみたいという気は、無いわけではないのだが。

まぁ、高望みはすまい。

 

「・・・しかし、ルーイ君はすごいですね。

 個人行商でも始めそうな勢いですね」

 

素直に賞賛に値するだろう、彼のこの準備は。

 

「・・・ん、では皆さん。

 いきましょうか」

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PLより

特に何をするでもなく、しゅっぱーつ!(笑)

とでも思ったか、松明もってなかったから、松明を買うぜー、買っちゃうぜー 12h分、6本5ガメルを2セット=24h分