なんやクドウ
重苦しい沈黙ののち。
「正解だ」
マンティコアはそう言った。
まったく、じらすよなあ。
ふう、と息を吐く。
わざわざ謎かけをしてくるんだ。
アレは強力な魔力で縛られているに違いない。
なら、安全と考えてもいい。
「人間にも色々いるように、マンティコアにも色々いるんだね、ガルーシュ。
これは信仰の違いなのかな。
前に会ったゾルグアルグは、ミルリーフの眷属だったよ」
名乗ったマンティコアは、ファラリスを信仰しているみたい。
信仰、か。
魔術に殉ずるのも、信仰みたいなもんなんだろうな。
黒髪の魔術師を思い出す。
――アルマ。
オレが死ぬのが先か、彼女と分かり合えるのが先か。
「・・・これでは先輩形無しですね。
お見事です、ルーイ君」
そんなことを考えていたら、レイフィア先輩が褒めてくれた。うれしい。
自然と顔がほころぶ。
「ありがとうございます。
オレ、先輩を追い抜く気満々ですからね」
にっ、と笑って、先輩の顔を見た。
祭壇には、例のレリーフと、装飾された本。
「何の本だろう。
見た目だけでも、飾っておきたくなるね」
ぺらぺらと中を眺める。
内容によっては、とても貴重な品だ。
学院に納めれば、喜ばれるだろう。
レリーフには、『謎は世界に奥行きを与える』と書いてあった。
貴方の役目はこれで終わりなのですか?
先輩がガルーシュに尋ねている。
そうなんだよね。
これで解放されちゃっても困るわけで。
魔力で縛られたままなら、あとで来る本格調査隊に処遇は任せればいいんだけどさ。
「先輩、しっかりレポートにしとかないと、イライジャ導師がうるさそうですよ」
そのあと、こそっと耳打ちした。
「これで1階の全部の部屋はまわりましたね。
入手した4つのアイテムをどこでどう使うのでしょうか?
2階へ上がる階段はどこにあるのでしょうか?」
ミユが言う。
「うん、サークレットが分からないけど、3つのレリーフは最初の部屋の窪みに嵌めるんだと思うよ」
考えながら答える。
『好奇心は、進化の原動力である』
『遊戯は智恵を育む』
『芸術は朽ちる事の無い悠久の美である』
『謎は世界に奥行きを与える』
この4つの文は、たぶん何かの意味を持つんだろう。
「サークレットを着けて、レリーフを嵌めこんでみようか。
順番は・・・さっき窪みを調べてもよく分からなかったけど、もう一度、レリーフと見比べてみると何か分かるかもしれないよ」
みんなに、そう提案してみた。
そうとくれば、最初の部屋に戻らなきゃね。
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PLより:
本をペラペラめくってどんな内容か調べてみまーす。
20:03:37 たいまん@る 本チェック(既に済みなのかしら?) 2d+8
Dice:2D6[3,6]+8=17
出目よかった!
ガルーシュの返答にもよりますが、一旦1の部屋に戻って、レリーフと窪みの関係を調べてみたいと思います。
特に違いが分からないようなら、額冠を着けてレリーフを部屋順に嵌める!