勧誘
「ルーイ君、ここはどこだ?我々はとある地下遺跡で転移の魔法陣に入って、ここに来たのだが」
「へえ、地下施設ですか。
こっちは塔です。
じゃ、オートさんたちは地下深くからいきなり空に来たんですね。
っても、ここが4階だから、そう高くはないですけど」
「かなり危険な場所かね?」
「あっちのひと次第ってとこですね」
薄幕の向こうにいる存在に目を向ける。
「ルーイ!
どうしてここにいるの?」
「エルが見たのと同じ種類の地図だよ、アレを見て来たんだ。
あなたがヘリオンさん?
オレたち、イライジャ導師からの依頼で来たんです。
ヘリオンさんが誰かを雇って地図の探索に出たことは聞いてました。
エルたちが雇われたとは思わなかったよ」
とりあえず、状況は把握した。
ヘリオン率いる冒険者はつまり燕とシオンさんで、彼らも無事このゲームを抜けてここにやってきたってことだ。
「よくできました、ってとこだよね」
* * *
薄布が開く。
冷たい骸に赤い瞳。
ウードさんも、先輩も、アレが何なのか、知っているようだった。
あまりのことに、冷や汗すら出ない。
おかしくなりすぎて、頭は逆に冷えたみたいだ。
それとも、予想は出来ていたから、オレの知らないうちに、自分で心の準備が出来ていたのかもしれない。
エルの動き。
「エル待って、大丈夫だよ」
そっと銀の槍に手を触れた。
エルの決意を、きっとペットを見る飼い主のような目で、アレは見ているに違いない。
それだけの、どうしようもない差があるから。
退屈しすぎた不死の王は、配下にどうだと誘いをかける。
それぞれに断る仲間たち。
ま、そりゃそうだよね。
『まだ太陽が恋しいので』
オレはそう言って、アテムに視線を移した。
『でも』
『そう遠くない未来に、またここに来ようと思うんだ、アテム』
テレポートで。
双尾の黒猫に、笑って言う。
『だからさ、これを持っててくれない?目印。
王さまに持っててもらうのは恐れ多いし』
いつかの市場で買った、蛍石のペンダントを外して、アテムの首にかけようと思う。
そして、アレに視線を戻す。
『そうしたら、是非、マンカラの相手をして欲しいですね。
オレが勝ったら、名前を教えて下さい、不死の王』
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PLより:
お断りしますが面白いツテなので後日用の伏線にさせてもらいたい(笑
テレポートが使えるようになるまで生きてるかな!
(いやテレポじゃ入れないようになってるだろうけどそれはそれでw)
報酬は別記事で!