最後の試練

ルーイ [2013/06/18 12:39]

 

あの、瞬間転移独特の浮遊感の後。

 

オレたちは、森の中の空き地にいた。

 

「あ、ロイド。
 みんな、ただいま」


相棒たちの首を叩いて、無事を確認する。

 

「高度な幻覚だったのかな。
 すごいなあ」

 

空き地を眺めて、うろうろ。
何の痕跡もない。


「ベティさん、なんか残ってる?
 オレ、なんも見つけられないや」

 

「この場所は、全く分かりませんね。一体どの辺りなのか...」
 
「2日くらいでオランに帰れるよ。
 帰りは人数が倍だ、テントはある?
 ロイドたちがいるから、荷物運びは楽できるよ」
 
ヘリオン(同い年くらいだったからそう呼ぶことにした)が困ってるみたいだったから、答えた。
地図が消えちゃったから、具体的には説明しにくいけど。
(だって、オレが地図を描いてもなんだか分からないモノになっちゃうからね!)
 
 
* * *
 
 
帰り道、それから夜営。
 
火を囲みながら、地下迷宮の話を聞く。
もちろん、オレたちは塔の話だ。
 
 
「―――でね、魔法を使っちゃいけない部屋に入っちゃったんだよ。
 スケルトン・ウォリアーとストーンサーバント、それにボーンサーバント。
 危なかったんだよ、ベティさんもレイフィア先輩も倒れちゃってさ。
 オレ?ああ、オレはあはははは」
 
 
墓穴を掘った。
話題を変えよう。
 
「あ、そうそう、面白いモノもらっちゃった。
 ミスリル製だってさ。
 オレ、ミスリルなんて初めて見たよ」
 
紋章入りのミスリル製だというペンダントを眺める。
これをいじくりまわしてるだけでも、何日か過ごせそうだ。
 
 
 
* * *
 
 
 ルーイ君にも協力を頂きたいのだが、よいかな?」
 
「あっハイ」
 
学院で、導師にそう言われてぎょっとする。
れぽー・・・と?
 
オレが素知らぬ顔でレイフィア先輩にレポートを押し付けていたのは、勿論理由がある。
オレの字が、フツーのひとには読めないくらいヒドいからだ。
勿論字を書くのは習慣になってるし、記録は逐次羊皮紙に取ってる。
ジゼルに手紙を書く時は物凄く丁寧に書こうとがんばってる。
でもね・・・ひとに見せるための字をたくさん書くのはね・・・うう・・・
 
「先輩のレポートがカンペキだからオレの出る幕はなさそうですね!
 うん、全然ないですね!」
 
 
遺跡より、こっちの方がよっぽど難問だよ・・・!
 
 
 
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PLより:
 
一足お先に〆日記!
皆さま、どうもありがとうございましたー!
楽しかった!
感想は別途!
 
以下を拝領します。
セッション評価は10点!
それではお疲れ様でした、ありがとうございました!
 
経験点:1638点
報酬:600ガメル
・愛玩従者の触媒
・マンカラ盤
・"御方"のペンダント
 
マンカラ盤
 世界最古のボードゲームと言われるゲーム盤。
 ドワーフ製の精緻な作りとなっている。
 ビロード製の球が付属している。
 魔力はないが、保存状態はいいらしい。
 
○"御方"のペンダント
 魔力付与者 :【不死者の王】"御方"
 形状    :ペンダント
 材質    :ミスリル
 基本取引価格:非売品
 魔力    :何が起きようと持ち主の許へと戻ってくる。
        
 謎の地下迷宮で発見されたペンダントが、
 作成者である"御方"の手で新たな魔力を付与されルーイに手渡された。
 特別な力は無いが、失くそうが捨てようが必ずルーイの許へと返ってくる。
 
愛玩従者の触媒
 知名度=12
 魔力付与者=不明、多数
 魔力=ストーン・サーバントをデフォルメされた動物の形で作成する
 
 この石で作成された石従者は、彫りこまれた動物を抽象化した姿となる。
 熊、兎、犬、狐、ペンギン、猿、鼠、猫、虎などが確認されている。
 但し、能力に一切の強化は無く、単なる外見の変化に留まる。
 古代魔法王国時代に様々な種類のものが作られ、
 可愛らしいと言う事で主に女性の魔術師から好評を博したらしい。
 現在では比較的多くの数が発見されている。