交渉
一瞬アレルから見えない殺気が飛んだ気がしたけどきっと気のせいだから気にしない。
「それよりさ」
オレが気になってるのは。
「もう口調が丁寧なのは諦めるから、せめて呼び捨てて欲しいなあ」
* * *
戦士風のひとはイアンさんって言うらしい。
パダの向こうっていうと、一週間くらいかけてオランに来たわけだ。
それでハズレを掴まされたら、腹も立つよな。
「へぇ、魔術師がいるんですか。
イアンさんラッキーじゃないですか」
フツーの冒険者パーティの大半は、戦士と盗賊だけで構成されるもんだしね。
「うまく交換できたら、オレたちも遺跡に一枚噛ませて下さいね?」
一応、報酬的なものを求める。
でも誰でも買える地図じゃ、期待も薄いかな。
でもオレ今お金ないんだよね。
少しでも可能性があったら賭けたいじゃない?
―――そして、購買部。
イアンさんが切り出す。
受付のひと、ちょっとビビってるかな?
「あ、イアンさん、オレやりますから」
そう言って前に出る。
「学院所属のルーイです。(ほとんどフリーでいないけど)
イアンさんが昨日買った地図が、イアンさんが提出した地図と同じものなんだそうです。
ホラ、これです。
昨日と今日で地図が更新されたそうですけど、その今日の方の地図に替えてもらえませんか?
フツーならタイミングが悪かったなーって諦めるんですけど、
地図の提出者が同じ地図を買うって、おかしなことだと思いません?
あ、もちろん実際にどうなのかは調べて下さって構いません。
本当にイアンさんの提出したものと同じものなのか、最近のことだし記録があるでしょう。
受け取った担当のひともいるでしょうし。
調べるのに時間がいるなら、待ちますから」
とりあえず、イアンさんが言ってることが正しいかも分からないしね。
確認確認。
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PLより:
これはあれですか、そのままイアンから地図パクっとけば良かった流れですか(笑