黒い塔
学院には、調べ物をする時くらいしか来ない。
籍は置いているけど、利用させてもらってる感じ。
今回は、御方の迷宮について調べようと思って、紋章学の本を漁りに来たんだ。
関連する情報があったら、そこから派生して調べて行こうと思う。
とりあえず何冊かあたったけど、似たような紋すら見つからなかった。
ベルトーニの紋章を見つけてつい調べちゃったとかそういう寄り道のせいじゃないよ。
違うったら。
おなかが空いたから、食堂に向かう。
学生料金で食べられるのがありがたい。
お金ないんです。
家賃と、厩代だけでカツカツなの!
マンカラ盤で腹は膨らまないの!!
ここしばらく、パンとスープでかろうじて食いつないでる。
あいつら―――ロイドたちは、郊外で草を食べてるからいいけどさ。
おなかすいた。
そんなことを考えながら歩いてたら、遠くの机に、知った顔を見つけた。
「おーい、アレギャーーーーーーー」
手を振って近付こうとしたら、なんか物凄く重くて固いモノが肩にぶつかって。
オレはそのまま、弾き飛ばされて目をまわした。
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PLより:
一番乗り!
ぶつかった冒険者らしき男の姿を見ることすらなく意識を飛ばすの図。
もしくは、賢者の学院と呼ばれることもある。
魔術を学ぶ目的で建てられたここには、様々な書物が集まる。
そして、魔術師ギルドはその一部を一般公開している。
書物は貴重だ。読める機会があるのなら、賢者や学者はこぞって訪れる。
そうしてここには、たくさんの賢者や学者が集まった。
だから、賢者の学院。
自分も、そういう風に集まった学者の一人で。
こういう仕事もなにもない暇な日は、ここで1日を過ごしたりもするわけで。
たまの休みくらい、こうして自分の趣味に費やしたいわけで。
だから、あまり渋い目で見ないでください。見回りの人。
くっ、結局お昼頃に一度追い出されてしまった。
いや、追い出されてはいないんだけど、無言の圧力に自分が勝てませんでした。
仕方ないのでまた時間を改めて行く事にしよう。
それより今はお昼です。
とりあえず、あそこの席に座って何か食べるとしようかな。
軽めの料理を食べ終えて、飲み物を飲んでふぅと一息。
この後はどこ行こうかなぁ。さすがにすぐ戻るのはまずいよなぁ。
と、色々悩んでいると、前方に見知った顔を見つける。
彼の方も自分を見つけたようで、こちらと目線が合った。
自分は最後の一口を飲み終えてから、あちらに近づこうとして―――
>「おーい、アレギャーーーーーーー」
「ぶふっ!?」
人とぶつかってきりもみ回転をしながら飛ばされる彼に、思わず噴き出してしまった。
「ル、ルーイさん!?大丈夫ですか!?」
口を拭いつつ、人ごみを掻き分けて弾き飛ばされた彼に近づく。
・・・よかった、息はあるようだ。
ルーイさんは最底辺レベルで虚弱だから、ちょっと本気で心配してしまった。
とりあえず無事を確認した自分は、ルーイさんとぶつかった人に目を向ける。
その人は、戦士のような格好をして、頭には埃を乗せた・・・
正直、あまりこの場所には縁がなさそうな人に見えた。
「あの・・・・見た所戦士の方のようですが・・・
この場所には一体どのようなご用件で?」
あまりのミスマッチ具合に、ついそんな質問をしてしまう。
PL
開幕戦闘不能ワロタw
参加者の皆さんおよびGMはこれから2ヶ月よろしくおねがいします!
男の人に話しかけました!た!
>「ル、ルーイさん!?大丈夫ですか!?」
>「あの・・・・見た所戦士の方のようですが・・・> この場所には一体どのようなご用件で?」
「っは!?」
どれくらい意識が飛んだんだろうと不安になったのは一瞬で、周りの様子からすると長くても数秒というところだと分かる。
ひとのぬくもり。
「あ、アルドノー・・・じゃなくてアレル」
キレイな銀髪のハーフエルフと、話しているのは戦士風の男のひとだ。
なんかまくしたててる。
オレ、このひとにぶつかったっぽい?
地図。
遺跡の地図?
その男のひとに話しかける。
「えーと、こんにちは。
50ガメル、それは痛いですね・・・痛い・・・その気持ち、滲みるほど分かります・・・!」
オレ今金貨1枚も持ってないし。
とりあえず挨拶して、よっこらしょ、立ちあがる。
「あなたが出した地図なんでしょ?
じゃあ購買行って交換してもらいましょう。
オレ、立ち会いますよ。
この地図を提出した本人だから最新版に更新してくれって。
学者が商売に疎いのはいいけど、こういうとこはキッチリしないと信用なくしちゃうもんね」
外で同じ地図が売ってた?
なんかメジャーな遺跡なんだろうか。
「でも、興味深いですね。
あなたが潜った遺跡の地図は2枚なのに、露天商が売ってたのは3枚。
ニセモノか、ホンモノか。
探ってみたくなるなあ。
ね、アレル」
じっ、と、アレルに差し出された地図を見る。
どこのだろ。
「あ、オレ、ルーイっていいます。
あなたは?」
名前を聞いてみる。
大丈夫かなこのひと。
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PLより:
アレルの献身的な看病のお陰で息を吹き返しました(キリッ
昔の日常ネタを交えつつ。
購買で最新の地図に替えてもらおうぜーっていう提案です。
一緒に行けるなら、以下の感じで交渉してみようと思いますー。
・この地図の提出者は戦士さん(仮名)なので、更新された最新版と交換して下さいと頼む。
・提出者を把握していないようなら、当時の担当者に確認してもらいます。
・ゴネるようなら、学院の信用問題に話しを持って行く。
・戦士さん(仮名)が事を荒立てないように気をつける。
戦士さん(仮名)がもうどうでもよくなっちゃってるなら、ありがたく地図をいただいて、購買で裏を取ろうかなと思ってます。
自分の問いかけに、戦士風の男性はそう返事をする。
差し出してきたのは、どうやら地図のようなものが書かれた羊皮紙のようだ。
「これは・・・地図、ですか?」
そう自分が質問すると同時、
> 「っは!?」
事切れていたルーイさんが、息を吹き返した。
「あ、大丈夫ですか?ルーイさん。」
> 「あ、アルドノー・・・じゃなくてアレル」
良かった。どうやら記憶に異常はないようだ。
アノルドーって呼ばれたときは思わずショック療法を試そうと思ってしまった。
その後は、男性とルーイさんで会話が行われる。
50ガメル・・・確かに駆け出しの頃は苦労した気がするなぁ。
・・・でもルーイさんってもう中堅くらいじゃ?
そんな小さな疑問が浮かびつつも、二人の話を大人しく聞いていた。
>「でも、興味深いですね。
> あなたが潜った遺跡の地図は2枚なのに、露天商が売ってたのは3枚。
> ニセモノか、ホンモノか。
> 探ってみたくなるなあ。
> ね、アレル」
「んー、そうですねぇ。
あんまり詐欺紛いの商売をされると、場合によっては
こちらも見過ごせなくなりますしねぇ・・・。
それに、単純に遺跡の地図と言うのは、興味が惹かれます。」
こう、指先が、むずむずと。
>「あ、オレ、ルーイっていいます。
> あなたは?」
「自分はアレルと言います。
一緒に購買まで言ってみますか?」
ルーイさんに従って自己紹介をし、そう聞いてみる。
PL
ルーイさんの案に従います!
50ガメルくらいなら別に・・・と思ってしまうあたり6レベルになった実感があります。
>「えーと、こんにちは。> 50ガメル、それは痛いですね・・・痛い・・・その気持ち、滲みるほど分かります・・・!」
>「あ、オレ、ルーイっていいます。> あなたは?」
>「自分はアレルと言います。> 一緒に購買まで言ってみますか?」
一瞬アレルから見えない殺気が飛んだ気がしたけどきっと気のせいだから気にしない。
「それよりさ」
オレが気になってるのは。
「もう口調が丁寧なのは諦めるから、せめて呼び捨てて欲しいなあ」
* * *
戦士風のひとはイアンさんって言うらしい。
パダの向こうっていうと、一週間くらいかけてオランに来たわけだ。
それでハズレを掴まされたら、腹も立つよな。
「へぇ、魔術師がいるんですか。
イアンさんラッキーじゃないですか」
フツーの冒険者パーティの大半は、戦士と盗賊だけで構成されるもんだしね。
「うまく交換できたら、オレたちも遺跡に一枚噛ませて下さいね?」
一応、報酬的なものを求める。
でも誰でも買える地図じゃ、期待も薄いかな。
でもオレ今お金ないんだよね。
少しでも可能性があったら賭けたいじゃない?
―――そして、購買部。
イアンさんが切り出す。
受付のひと、ちょっとビビってるかな?
「あ、イアンさん、オレやりますから」
そう言って前に出る。
「学院所属のルーイです。(ほとんどフリーでいないけど)
イアンさんが昨日買った地図が、イアンさんが提出した地図と同じものなんだそうです。
ホラ、これです。
昨日と今日で地図が更新されたそうですけど、その今日の方の地図に替えてもらえませんか?
フツーならタイミングが悪かったなーって諦めるんですけど、
地図の提出者が同じ地図を買うって、おかしなことだと思いません?
あ、もちろん実際にどうなのかは調べて下さって構いません。
本当にイアンさんの提出したものと同じものなのか、最近のことだし記録があるでしょう。
受け取った担当のひともいるでしょうし。
調べるのに時間がいるなら、待ちますから」
とりあえず、イアンさんが言ってることが正しいかも分からないしね。
確認確認。
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PLより:
これはあれですか、そのままイアンから地図パクっとけば良かった流れですか(笑
>「へぇ、魔術師がいるんですか。> イアンさんラッキーじゃないですか」
>「うまく交換できたら、オレたちも遺跡に一枚噛ませて下さいね?」
> フツーならタイミングが悪かったなーって諦めるんですけど、> 地図の提出者が同じ地図を買うって、おかしなことだと思いません?
> あ、もちろん実際にどうなのかは調べて下さって構いません。> 本当にイアンさんの提出したものと同じものなのか、最近のことだし記録があるでしょう。> 受け取った担当のひともいるでしょうし。> 調べるのに時間がいるなら、待ちますから」
「んー、癖・・・みたいなものですからね。
いきなり変えろといわれても中々・・・
・・・ルーイさんが自分の命を助けてくれるような出来事があったら、考えます。」
微笑みながら、そう返す。
いつか本当に呼び捨てにする日も、来るかもしれませんね。
購買部、資料コーナーの方で、自分たちは店員と話をする。
といっても話し合ったのは主にイアンさんとルーイさんで、自分は見てるだけだったけど。
どうやら話はうまくいったようで、イアンさんも満足そうだ。
ガッツポーズをする彼に、微笑を返す。
新たに地図を差し変えてもらった自分たちは、一度その場を離れる。
離れたところで、イアンさんがそう切り出す。
そういえばさっきそんな要求をしてたっけ。
提示されたのは、地図のコピー。
ある程度踏破されてこそいるが、いまだ未探索の部分も多い遺跡。
もちろん未探索の部分にはまだ手付かずのお宝などもあるだろう。
しかもまったく未探索ではないから、ある程度遺跡内の脅威のレベルも分かる可能性がある。
そんな遺跡の地図が、タダ。これは・・・結構美味しいかも。
「自分はそれで構いません・・・というか、お願いしたいくらいですね。
とりあえず場所は移動しましょうか。そうだなぁ・・・
冒険の話と言ったら、やっぱりあそこですかね。」
角のない、あのお店とか。
PL
すみません時間がないので短めですが!
とりあえずミノ亭に移動でいいんじゃないかしら。
巨漢が待っている気がしますしね!
>「自分はそれで構いません・・・というか、お願いしたいくらいですね。> とりあえず場所は移動しましょうか。そうだなぁ・・・> 冒険の話と言ったら、やっぱりあそこですかね。」