敷地内にて
GM
[2013/06/19 09:13]
黒大理石が積み上げられた塔は、ランドマークという言葉を安っぽくさせた。
正三角に配置された魔術師ギルドの3つの塔の規模は、マナ・ライの絶対的な権力を表すかのようでもあった。
そのような魔術師ギルド――学院だが、一般に開放もされている。
だから、魔術の心得がないアレル=リリーも今日はここで読書に励むことができた。
賢者のための"知識の塔"、一般受付ともとれる"相談役室"、講習は開放されている"教室"。
いずれも、半妖精が顔を出すのは気軽なものだった。
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昼。
今日は天気が良い。
いくら知性の象徴といっても、学院の1階はさすがに賑わっている。
時間も時間なせいか、食堂から漂う料理の匂いが学院のホールにも届く。
広い空間にも、人の通り道というものは自然とできてくる。
扉から扉へ続く直線。
2階へと上る階段付近。
それぞれが交差する場所はもっとも人の密度が濃く、ぶつかったり滞ったりしないよう気を配らねばならない。
だがその中、そういうのがわからないのか、一人の男が階段の前――ホールの一番邪魔になる場所――に突っ立っていた。
上半身は鎧に身を包み腰には武器を下げ、髪には埃が多く、見るからにも魔術師ギルドとは縁が無さそうな風貌だ。
男はキョロキョロをあたりを見渡すようにして、それから上を向いている。
「へえ・・・。
おもしろ。
かっわんねーんだな。いつになってもよ」
そう呟き、興味深そうに上を見上げたまま数歩下がると、ルーイとぶつかった。
「おっと失礼。
人が多いなあオランは。便所にだってとっかえひっかえ誰かいた」
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GMより:
アレリーとルーイはこちら。
品のない冗談をいう鎧を着た冒険者風の男がルーイにぶつかってきました。
アレリーはそれを目撃することができます。
この男に何か話しかけてやってくださいませ。
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