第一シェルター

GM [2013/08/01 18:15]
階下の静寂を破るのは、オランからきた4人の冒険者。
規格外の筋力を持つもの、人知を超える頭脳を持つもの、魔神の指先を持つ半妖精に、ずんぐりむっくりのドワーフ。


階段がある理由は、工学実験棟寮Aで見た手記によって推測できる。
魔術を持たない者も自分の足で階下へ行けるようにとのことだろう。


地下3階へ下りれば、今までのような"通路と建物"の構造が一切なくなった。
この階層まるまる、広い。
全ての壁をぶちぬいた階層であった。


そして、臭う。
これは地下1階で嗅いだ悪臭と似通う。


階段を下りてすぐ左右を見渡せば、生実棟の前にあった階段、工実棟の前にあった階段がそれぞれ確認できる。
ここまでは、どこから下っても一緒だった。


ところどころに柱があり、それはこの空間を支える目的の他に、何かありそうだ。
今まで調べた書き置きから推測するに、ここは第一シェルターと呼ばれる階層なのだろう。


前へ進んでいくと、悪臭が強くなる。


明かりをかざすと―――――フレッシュゴーレムが3体いる。
中央に1体、その左右に1体づつ。そして、中央のフレッシュゴーレムは倒れている。
そして3体のフレッシュゴーレムの後ろには階段があった。


倒れたフレッシュゴーレムのそば、
その下の床には大きく、誇張するように『魔術実験棟』の文字がでかでかと記されており、
文字の向こうにまた階段が伸びている。


フレッシュゴーレムはうつ伏せで動かず、刃物や鈍器のようなもので倒されたとわかる。
血だらけの、今となっては腐食が甚だしいその背には、下位古代語で烙印のようなものがあった。


"入出認証用 マジックラボ・ゴーレム
 研究室に入る場合はゴーレムの視界にキーまたは棟サインを翳すこと
 非常用キー内蔵"


倒れたフレッシュゴーレムの脇腹が、漁られたような状態の傷口になっていた。
体液や肉片がぐずぐずと散らかっている。


足跡がある。主にフレッシュゴーレムの体液や肉片を踏んで進んだための跡で、それは黒い石の床に嫌な艶を残している。
艶は、フレッシュゴーレムが守っていたであろう下の階段へと続いている。


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その足あとを辿ってさらに階下へ行くことができる。
踊り場などはなく、短い階段になっているようだ。
明かりをかざせばシンプルな、主張しない『魔術研究室』と上位古代語でかかれた看板の扉を確認できる。


扉は、半開きになっている。
その扉の取っ手がまた、ぬらぬらとした嫌な艶で汚れている。


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西、もしくは東の生きているフレッシュゴーレムに近寄ることができる。


もし、生実棟寮前から降りた階段の、まっすぐ先にいるゴーレムに近寄れば下位古代語で


『注意!危険生物アリ 細菌注意 光線注意
 関係者以外 立チ入リ禁止
 入室ニハ 許可証ヲ オ願イシマス』


という警告を受ける。


工実棟寮前からの階段を進んだゴーレムに近寄れば、


『コノ先 きゃんせれーしょんしすてむアリ
 関係者以外 立チ入リ禁止
 入室ニハ 許可証ヲ オ願イシマス』


という。



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GMより:

慎重にいただきましたがここはぶち抜きフロアです。

地図は↓

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