副業冒険者

アレル=リリー [2013/08/15 01:04]
ツールが変わったからといって、やる事は変わらない。
指先の感覚を頼りに、鍵穴を探る。
そうして弄っていれば、次に聞こえてくるのはガチャリという耳障りの良い音だ。



「バクベアードに命令を与える...
 本当、古代の魔術師は見境がないですね。」

引き出しから出てきたのは、『コマンド・バクベアード』と言う魔法のスクロール。
ルーイさんによれば、どうやらこれでバクベアードに自由に命令を与えられるらしい。
ゴーレムといいこれといい、上のマンティコアたちといい、
古代の魔術師は何かと使役するのが好きなようですね。
そのうちコマンド・ドラゴンとかも出てくるんじゃないでしょうか。

「...さて、ここでめぼしい物はもうなさそうですね。
 あそこの扉は開かないし...それに、何やら上の方から誰かが降りてきているようです。
 一度戻るのが吉だと思いますが。」

盗賊の耳の良さは折り紙つきですよ。





で、上から現れたのは予想以上に......いえ、予想通りの面々で。
イアンさん達がヘタに挑まず、こちらまで来てくれた事に心の中で安堵する。
せっかく助けた人たちが、戻った頃に血まみれで倒れてたら嫌だし。

>「ねえ。なにかお宝は手に入ったのかい?
> ちょっと見せておくれよ。興味があるんだ。
> コワイ怪物を制御できる呪文を手に入れたんだろう?
> どんなものなのか、ウチの魔術師にも見せてあげたいんだよ」

「さぁ、どうでしょう。
 魔法のシーフツールなら見つけましたよ。
 後数分以内に売ればきっと良い値がつくでしょう。要ります?」

言葉だけは友好的。その実はただの冷戦。
それは向こうもこちらも違いない。
どうせ向こうも話し合いなどする気はないのだろう。

>「そうそう、それとさあ。自己紹介も兼ねて、あんたらが冒険者なのか略奪者なのか、教えてくれるかい?」

>「ま、冒険者なんざ、多かれ少なかれ、略奪者なんじゃねえか?
>遺跡作った連中やモンスターから見りゃあよ。

>じゃ、あんたたちゃあ、どうよ?」

「まさにその通りですね。
 遺跡内に置いて、冒険者と略奪者に違いがあるとは思えません。
 ...ところで、良い装備をしてますね。高かったんですか?」

残念ながら、自分は正真正銘の略奪者なのです。
それも遺跡からじゃなくて、人から奪うのが本業です。





PL
実際良い装備してるんですかね?
目に見えて分かりそうなら教えていただければ!

スクロールは渡す気はないし、戦闘に厭いもありません!
相手の実力とかぱっと見で判断できます?
ダイスが必要なら、8、6、3、5です!
GMの本文の順番に従うと女性、スキンヘッド、盗賊、魔法使いの順番かしら。