ブリリアントなシーフツール
GM
[2013/08/11 14:14]
玉が転がって、瓶を倒した。
「3セットやって、今んとこオレが28ポイントのトップスコア。
次点、23ポイントのイアン兄貴。ヒースとヘリオンくんがそれぞれ22ポイントと13ポイントだ」
地下2階の男性用大部屋で、ジミー=ジェイクがそういう。
ヒースは黙って両手を頭の後ろで組み、イアンは「つまんねえ!」と叫ぶ。
「フィルさんもどうですか、」
ヘリオンが暗い顔のフィルを気にかけて声をかけた。
そこにイアンが続けた。
「うじうじしたって始まらねえよ。しょうがねえじゃん、お前だけのせいじゃねえって。
それともなんだ、お前の頑張りは全っ部あの一本の杖に依存してたってのか?
そんなにガキだったのか、お前ってやつはよ。
ヒースなんか見てみろよ、今まで稼いできた数千ガメルがどっかいったけど涼しい顔してるぜ」
「無口で表情に乏しいヒースの悪口はやめるんだッ」
「たしかに落ち込んではいるけど、別に、モノなくしたからってわけじゃないよ。
いや・・・そうなのかな。
じっとしていたくないのにじっとしているしかない、っていうのがさ。
僕だって、色々見て回りたい・・・。せっかく来たのに。
楽しみにしていたんだ。それがこんな形で終わってしまったことが、すごく・・・悔しくて」
「なんだ、それでいじけてたのか」
イアンがあっけらかんと返す。
「僕も、他の部屋に興味があります」
ヘリオンもそう言った。
するとヒースは立ち上がりダンテから借りたソードを確認し、ジミー=ジェイクは入口の扉に背をつけ、廊下の様子に聞き耳を立てた。
「医務室と、工房以外な」
行ってみよう、とイアンが言った。
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「あーここっ!ここ入りたい!」
一番奥まった表札のない部屋の前で、フィルが扉を指さした。
するとジミー=ジェイクが「しっ」と声を上げ、扉に耳をそばだてる。
「(これ多分、誰かいるよ)」
「(は?誰だ・・・?)」
隙間を開け中を覗くシーフに、ヒースが声をかける。
ジミー=ジェイクはしばらく覗いていたかと思うと、こわばった顔で振り向いた。
「(会いたくないやつがいた!)」
5人は扉を離れ、向かいの魔実棟寮とある部屋に入った。
「誰だ?」
イアンが問う。それにジミー=ジェイクが答える。
「ほら、話しただろう。スッキンヘッドのお兄さんダヨ!
それにあの酒場の給仕してたお姉ちゃんも一緒だ。
エプロン姿が鎧姿になっちゃってるけど、あの背の高さと髪の結い方は間違いない。
・・・スキンヘッドが一緒のテーブルで話してた男もいる。
あとは知らない、ローブの男・・・」
「どうすっかな・・・」
「・・・まずは、下に行ってる4人に知らせたほうがいい」
ヒースの言葉にイアンが頷いた。
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ガラフが石像に精神力を送る。
精神力に自信あるガラフでもかなり消耗する程度に。
球の色は青に染まってゆき、石像の目が開いた。
口も、開いた。
『システム復旧』
この部屋に明かりがともされた。
アレルがシーフツールを籠に入れる。
ルーイがアンロックの呪文を籠に向かって放てば、合成は完了するだろう。
アンロックの魔法がかかったシーフツールは不思議な輝きを放っている。
時間がたてば輝きは消え、それとともにシーフツールは使い物にならなくなってしまうだろう。
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GMより:
寸劇などをしこみつつ(笑)
とってもブリリアントなシーフツールができました。
ストサバと同じく、1時間程度でそれは壊れてしまうでしょう。
なにやら、上の階層が不穏のようです。
【追記】
紙をセットする記述がありませんのでログライターは使用無しで進めてしまいました。
しきい値は主に研究者魔術師たちが使用するもので、現在ではよく注視しなくても問題ありません。
ちなみに魔法合成システムはまだ稼働可能です。あと2-3回の使用でシステムはダウンしそうです。
(ダガーにエンポンしてもいいのじゃよ。ストサバになんか混ぜるとか)
合成するとき放つ魔法は、通常通り消費をお願いします。
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