感想:ネタバレ編

GM [2013/09/03 22:42]
実際のセッションのおはなし!
今回はいくつかのコンセプトがありました。

・ダンジョンものってワンパタになりがち、という概念を取っ払う
・NPCは随伴なし
・救済はない


冒頭に時間を割いたのは、いくつか理由があります。
 『依頼』がないので、動機をPCたちにどう作ってもらうか
 いろんな視点から遺跡に臨んでもらうこと

でした。


導入、それぞれの想定を話しますね。

ガラフさんには「わかった、わしが行ってこよう」という台詞を期待して待っていました。
すみません(笑)ガラフから地図を見せられたヘリオンは、自分で行くと決めてしまったのです。
巻き込まれ、その1。これは自分でも物言いが迂遠すぎるよなあと思いますから、テッピンさんにとっては本当に「???」だったことでしょう。


ダンテさんは複製品をゲットしてもらいます。
アレルーイには魔術師ギルドで地図入手。
これは冒頭そのまま、イアンがあげるといった地図を受け取ってもらえればOKでした。

2つのルートでは、どちらか一方をゲットしてもらえれば問題ありませんでした。
まさか入手できない場合も考えて、2ルートでぶつけました。
これは報酬の額にも変わってくる予定だったのです。
シーフギルドに売った場合、値が高く付くものもありました。
が!こちらの処理は端折らせてもらってしまいました~。
カツカツだったのでシーンを挟めなかった・・・です。


話はもどり、学院の導入。
地図はイアンものではなく、取り替えてもらうということに。
ほうほう、と思いました。イアンも地図をゲット、PCも地図をゲット。
この辺りはさすがと思いました。
ですが、イアンの地図をアレルーイが獲得していたら、イアンたちは死城に行かなかったのです。
巻き込まれ、その2。


オランで初めて地図を公開したシーンでイアンが言った「階段があるぞー」という台詞の意図は、
『事前公開する地下2階まではすらすら下ってOKです。このセッションは地下3階から勝負です』という意味でした。ちょっと言い回しがくどかったかなと反省です。
今思うに、ここは"ぶっちゃけ"てもよかったのかなあと思いました。
いやあ、難しいラインかな!どうでしょうか。


地下1階から地下3階まではシームレスに行けたわけです。
だから地下2階の情報は、捜索の判定もなくほとんどタダで手に入ったのです。
地下2階はあまり時間を使うつもりはありませんでした。


最初のご挨拶の時、玄武さんに「ご判断いただく場面がある」と申しましたのは、"棟の鍵"のことでした。
地下3階までだだーっと潜ると、フレゴが「鍵ください。じゃないとはいれません」と言います。でも、フレゴの中に鍵があると知ります。手っ取り早く行くなら、戦闘で鍵GET。もし戦闘を回避するなら地下2階に戻って調査~という、まさにダンテさんがどう考えるか次第なポイントを用意してありました。
これは全くムダになってしまったわけですが(笑)悔しい。
ああでも、ガラフもアレルも身体強いからフレゴじゃなくてアイアンゴーレムくらいじゃないと選択にならなかったでしょうか・・・!


地下2階に留まったのは丁度3週間ですね。長いやり取りをしすぎた、切り上げる時期を見誤ったなと反省です。
そして「階段を下に行かせる」という難しさを痛感しておりました。
『何があるかわかんないから行かない、わかるまでは行かない』というのが難しくて、頭を悩ませ続けていました。
もちろん、すべての部屋を攻略させる気はありませんでしたから、もちろんタイムアップも十分視野に入れていました。が、
じゃあどこかの部屋に次のフロアの地図を置くのか?とか、事前に事前に情報を与えて攻略させるのか?とか本当に悩みました。

ネタバレを先にしてダンジョンを攻略する――――いやそれはないな、とPCたちが降りるまで情報を隠していました。
これが良かったのか悪かったのか、今でも悩んでいます。


本来の仕込みとしては、「魔法実験棟は手ぶらでいける」「工学実験棟は武器防具にハイリスク・ハイリターン」「生物実験棟は連続バトル」でした。
この3つの棟からはそれぞれ第2シェルターに行け、さらにその下層にも行くことができました。


本来、魔法実験棟では、"事故"の文書にあったように、PCたちは事故を再現してシェルターを起動させ、非常用扉を開放し第2シェルターへ逃げ込む、という仕組みでした。上下のシェルターは水で満たされ、上層下層に被害を広げないようにするというネタがありました。そしてその事故を起こす実験では、ガラフがトランスファー、ダンテが籠に入り、ルーイがエネボとかぶつけ、アレル気合応援、みたいな仕様でした(笑)すみません。
しかしこれらのネタは、残り日数を鑑みると不可能なので、急遽ギミックを変更しました。


工学実験棟。ここのメタ目的は、銀製品回収です。奪取とも・・・いいますねハイ。そのかわり、ちょっといい武器防具を用意していました。ミスリルとか、魔法のとか、特殊なものなど。銀製品を2つ、もしくは3つ溶かしてかっちょいいミスリル製品ができたー、くらいです。
そうです。ここは【ガラフの銀製品を減らそう】という志向の元に作られました。


ですが、ガラフさんはラストたくさんの銀製品を提出してくださいました。
それは本来なら工学実験棟でミスリル製品に変換されているはずだったろうな、と思うと本当に偲びない思いです。
うーん、うーん!!


生物実験棟ではわるいモンスターが出てきます。
困った妖精ちゃんの振りした悪どいモンスターとか。
ブロブもいっぱい出てきます。
この生実棟から第2シェルターへ抜けるのは、ダサい話ですが、ブロブに長期におかされ腐食した扉をぶち破る、です。恥ずかしい。


ヘリオン、イアンたちにつきましては、本当に正直に言いますと結構持て余しました。
完全に想定外だったのです。
遺跡に踏み込ませるつもりもなかったし、護衛させるつもりもありませんでした。
結末ですが、あれはもう少しリアル時間があれば変わっていたかもしれません。1週間くらいほしい。
というかヘリオンガラフのシーンを早急に入れるべきでした。
そうすれば広く納得頂ける結果になったかもと反省です。
結構詰め込みすぎですね!うーむ、あれもこれもと入れちゃいたくて、でもどれも中途半端な描写や処置になり、どうも浅くなってしまいます。浅くて薄い印象になっちゃったかなあと自覚しています。難しい、難しいですね。


そうそう、セルマさんたちですが、この人たちも登場する予定などなかったんです。
話が進み膨らんでいくと、登場する流れになっていました。
巻き込まれ、その3。
セッションて生き物だなあ、とつくづく思いました。


ですがこうやって設定盛りだくさん、空想満載でお届けできるのはBBSセッションならではの醍醐味です。今後もよろしくお願いします。